世の前提として「借金」は「イケナイなこと」

借金の基礎知識

世の前提として「借金」は「イケナイなこと」とする概念がある。これは今も昔も変わりはなく、おお
よそ人間社会では「概念」というよりも「常識」として捉えられている。ただ、ここでいうところの
「借金」は「住宅ローン」などのそれではなく、趣味や遊興費、買い物やギャンブルなどの「ミニ
マム」に対する借金を指している向きが強い。つまり「ヘビーなキャッシング」ではなく「ライトな
キャッシング」だ。

 

たとえば、銀行から融資(借金)を受け念願のマイホームを取得したとしよう。この場合の「借金」
は”ステータス・シンボル”として捉えられ、「いや〜、毎月の家のローンがキツくて…」と頭を掻きな
がら”公言”してもだれも不快な印象を感じない。それどころか、マイホームの「価格」によっては
羨望の眼差しで見られることすらある。すなわち「借金」が多ければ多いはど「スゴい!」と見られ
る可能性もあるわけだ。一方、収入が少なくやむを得ず「銀行のフリーローン」を利用したとし
よう。この場合の「借金」は”シェーム”として捉えられ、「いや〜、毎月のキャッシングの支払いが
キツくて…」と頭を掻きながら”公言”するとはば間違いなく偏見の目で見られる。それどころか、
キャッシングの「(利用)価格」が多ければ多いほど「ロクデナシ!」と見られる可能性も高い。

 

「職業にキセンなし」という物言いがあるが、じつは借金にも貴賤はない。「住宅ローン」でも「生活
費」でも「借金は借金」である。しかしこの論理は、頭では理解されていても意識では理解されて
いないことが多い。それが羨望と偏見の差を生み、またスゴいとロクデナシの差を生んでいるの
である。ここでは、あえて「銀行のフリーローン」と記したが、これを「消費者金融」と「クレジット
カード」に置き換えて考察してみよう。

 

他人の印象
クレジットカードと消費者金融キャッシングの必要性に迫られたとき、圧倒的大多数の人たちは、
まずクレジットカードによる借入を考えるだろう。その優先順位は、単に「所持しているか否か」と
いうレベルではなく、ある種、厳然たる意識としてわれわれの心のなかにあると思う。『消費者金
融白書(2001年版)』に、「一般生活者のキャッシングに対する意識や利用状況を把撞する」
と題したアンケート調査の結果が掲載されていた。そのなかで、とくに各金融機関(キャッシング
先)に対する印象が顕著に表れていると思われる項目についてピックアップしてみた。行為として
はいずれもが同じことである。「キャッシング」であり、また「借金」である。以上でもなければ以下
でもない。ただ、それらの印象は単に数字の高低ではなく、決して埋まることのない”何か”が含
まれているのもまた事実である。

 

●金利が高い
利用者がいちばん気に留めやすく、また比較しやすい点に「金利」が挙げられよう。各キャッシン
グ先において、おもな会社の「金利」を比較対象として挙げてみた。とくに「消費者金融」と「クレ
ジットカード」においては、印象ではダブルスコアー以上の差が付いているが、実際は目クソ鼻
クソの違いでしかない。これは「高金利=消費者金融」という関連づけで語られることが多い
ので、その影響がモロに表れているといっていいだろう。

 

●利用するのに抵抗がある
純粋に「クレジットカードでならともかく、消費者金融まで”堕ちる”とマズイ」とした概念はあると
思う。消費者金融の利用が「キャッシング」という行為のみに限定しているのに対し、クレジット
カードのそれは「ショッピング」的な意識の持ちようが大きいと思われる。つまり、前者はモロ
「借金」であり、後者は「借り金」という”利用者のご都合解釈”が働いてる影響もあるだろう。
あとは、ごく単純に「偏見」も作用している。

 

●気軽に利用できる
これは「利便性に長けているか否か」に影響されやすく、銀行のそれに支持が集まっていない
状況が何よりの証左であろう。前設問にも反映される事象で、利用に抵抗があれば気軽に
利用できるわけがない。まあ、結局のところ、どれを介しようが「借金はイケナイこと」という概念
に集約される。ただ、これらの印象はいずれも「必要に迫られていないとき」に調査されたもの
であり、その点をさっ引く必要がある。実際、キャッシングを要する場面に直面した場合、どこ
までその”理想”がブレーキとなるかは定かではない。