元金を返済していくと同時に必要なのが利息である

利息の徹底知識

元金を返済していくと同時に必要なのが利息である。「実質年率」で表される金利が、借りた日数分
元金に掛けられる。各社は経営戦略を踏まえ独自に金利を設定しており、必ずしも全社横並びでは
ない。また、利用状況などにより「優良顧客」と認定された場合は、それぞれ自社によって別途設定
される「優遇金利」により利用しているベテラン利用者もいる。すなわち、同じ会社の利用者でも、
全員が同率の金利を課せられているとは限らない。利用者は、借入した元金に対して定められた金利
によって算出される「利息」を「元金にプラスして返済」しなければならない。いうなれば「利息」とは、
借りたお金に対する「レンタル料」だ。そして、その「利ざや」が各社の主要な営業収益となっている。
消費者金融における利息計算方法は、基本的に「日割り計算」によって算出される。その利用
日数の計算方法は「借入した翌日から返済日当日まで」の日数となる。これは「片端方式」と
いわれるもので、金利計算の際の正しい期間査定とされている。最後に「だれもが知っている
知識」をあえて紹介しておこう。「日割り計算」の最大の利点は、「キャッシングした同一日以内に
返済すれば、利息がかからない」という点だ。

 

【利息今昔物語】
現在、日本における金利法体系は『利息制限法』と『出資法』の二つによって規制されている。
『利息制限法』では、元本(元金)に応じて上限金利を「年率15〜20%」と定めているが、貸金
業者は通常これを超えた金利で営業しており、その前提となっているのが『出資法』による金利
設定である。『利息制限法』により定められた金利を超えても『出資法』によるそれを超えなければ
罰則規定はない。いわゆるこの範囲が「グレーゾーン」と称される部分で、貸金業界は「ダブルスタ
ンダードの法律」で営まれている。そして、何かと物議を醸し出す要因となっているのもこの「二
つの法律」が並立しているからである。

 

『貸金業現代史』によると、そもそも上限金利の引き下げは戦後の混乱期に始まったとされている。
当時は『出資法』という法律自体制定されておらず、貸金の金利に対しては「上限金利を日歩
50銭(年率換算で182・5%)とする」とした行政指導が唯一の基準だった。その後、朝鮮戦争の
勃発や特需後による不況が重なり、闇金融や違法な利殖商法が社会問題化。それらに規制を
設けるため、1954年『出資法』が制定された。ちなみに、当初の上限金利は「109・5%」だった。

 

さらに、「オイルショック」といわれた1974年前後から「サラ金問題」が悪化。翌75年に、当時の野党
である社会党が国会でサラ金批判を展開し始め、77年には各党が規制法案を提出した。
翌78年、与党である自民党もサラ金対策に本腰を入れるようになり紆余曲折を経た結果、
83年5月、上限金利を引き下げる『出発法改正法案』が成立した。以後、数年おきに
見直しが図られ、2000年6月には現在の上限金利にあたる「29・2%」に”下げされた”。
じつは、2003年6月、同上限金利の見直し案が国会で儲論される予定だったが、『ヤミ金規制
法案』の法案成立が急務の議題とされたため、上限金利の論議はソコソコに「現状維持」として
持ち越しされたばかりである。

 

 

【グレーゾーン】
そもそも「二つの法律」によって規制されていることが、この間題の理解を複雑かつ困難なものとし
ており、厳密にいえば三つ巴の法律の基、その解釈方法で侃々諤々が繰り広げられているのである。
各々の法律から、これら一件にかかわる主要部分を抜粋してみる。

 

『利息制限法』1条2項
債務者が超過部分の利息を任意に支払ったときは、その返還を請求することができない。

 

『貸金業規制法』43条
債務者が貸金業者との間の利息契約に基づいて利息を任意に支払った額が、利息制限法の定める
額を超える場合には、契約締結時に一定条件が満たされていることを前提として、この超過部分は
有効な利息の債務とみなす。

 

『出資法』5条
金銭の貸付を行う者が、業として金銭の貸付を行う場合において「年29・2パーセント」を超える割合
による利息の契約をし、またはこれを超える割合による利息を受領したときには3年以下の懲役もし
くは300万円以下の罰金に処し、またはこれを併科する。

 

で、これら三つの法律を、消化するとこのようになる。債務者(アナタ)が契約に基づいて”自分(アナタ)
の意思で返済”し、業者側(貸金業者)は受取証青(明細書)などをちゃんと渡せば、たとえ利息
制限法の上限金利を超える金利で貸し付けていても出資法の上限金利までなら違反にはならない
(利息制限法<出資法OK)。各法の条項内に記載されている「任意」という言葉の解釈により、どち
らにでも針が振れることになるが、利用者の立場から捉えるとこれは任意といえるものではなく「半強制」
であり「暗に強制」である。「イヤ」であれば契約しなければよいだけのことだが、それでは融資が受けら
れない。そうなると、結局「イヤ」でも受け入れるしか手はない。

 

逆に、業者からみれば利用者が「イヤイヤ」支払おうが「ヨロコんで」支払おうが、「利用者の意思で
支払われた」と解釈する。都合のいい解釈だが、「イヤ」も「ヨロコぷ」も両方人間の”意息”であることに
変わりはない。さらに、この解釈方法を”混乱”に陥れているのが裁判所による見解であり、判例である。
近年、貸金業者を対象に増えてきた「過払金返還請求訴訟」によるもので、裁判ではことごとく
「原告(利用者)勝訴、被告(業者)敗訴」が言い渡されている。すなわち「利用者の意思で支払われ
た」という解釈は、こと”法廷内に限っては”通用していない。貸金を規制する法律が、二つであれ三つ
であれ「利息制限法が上限金利」という回答が現に出されているわけだ。キャッシングを利用した際、
「金利」は切っても切れない関係で付いてくる。しかし現状、「どちらが是で、どちらが非か」の答えは
”グレー”のままだ。