消費者金融は、自社はもちろん他社についても「借入中」の債権をこと

多重の超発展的知識

消費者金融は、自社はもちろん他社についても「借入中」の債権をことさら注視する。まあ、それが事業
なので当然といえば当然だが、逆にいえば「完済」された債権はすべて”終わったもの”として情報上処理
し判断される。これを利用者側から考えると、同じ「完済」でも2つの意思が相反しているはずである。
ひとつは「借入ご卒業」で「もう利用することはないと思います」とする「長期的(もしくは、正真正銘の)
な完済」だ。健全かつシアワセな終わり方である。そしてもうひとつは「一時的な完済」で、これは「いずれ
また使うことがあるかもしれません」とする「短期的(もしくは、一瞬の)な完済」を意図しているにすぎない。
利用者の考え方は本人に帰結されることなので、それがいずれにせよ「表記上同じ」なだけだ。しかし、
信用情報機関に登録されるデータベース上では、各利用者の”意息”まで反映させてその「完済」を
切り分けることは絶対に不可能だ。つまり、いずれの「完済」も”同じもの”として取り扱われ、また解釈さ
れている。いまアナタは、3社の消費者金融を利用中だとしよう。そして、いずれの会社からも「借入中」
だ。新たに4社目の契約を行いたいところだが、現状では確実に契約ができるかどうかは半々だ。いまは
多重債務の問題もあり、どこもかしこも他社利用件数持ちを敬遠したがる傾向にある。そこで、4社目
に行く前に「一瞬でも、利用中の3社を2社に減らして」行けぱ、そこが”3社目”となり確実に契約が取
り交わせるかもしれない…。そんな不埓なことを考えたとしよう。消費者金融では利用者の口座の
「残高がゼロ」になれば、その事実を「完済情報」として『全情連』に報告する。そして、それは翌日開示
されるデータベースに反映される。すなわち、この時点で『全情連』に登録されているアナタの債務情報

は「主債務(借入中の債務のこと)2社、完済1社」となっている。つぎに、その”仕込み”を行った後、
新しい消費者金融へ契約に行く。審査のため、その会社がアナタの情報を『全情連』に照会すると
「主債務2社」との債務情報が回答される。その会社は「いま2社利用中で、ウチは3社目か」と判断
する。ここで運良く契約が結ばれ借入することができれば、アナタの債務情報は「主債務3社、完済1社」
と更新される。現在利用中は3社だが、アナタが契約している消費者金融は計4社となり、「1社」増えた
ことになる。何も難しい計算ではない。さらに、「仕込みによって”一瞬消した”消費者金融からも再度
借入する」ことによって「借入総額を増やす」ことも可能だ。もし、仕込みで消した消費者金融から
借入すれば「主債務4社」となり、完済部分が消えるだけだ。ここに「件数減少」のマジックが完成する。
キャッシング総額は増え、そして「タジュー度」が一段進行したわけだが、だからといって今後も継続的
に全社から利用限度額目一杯で借入できるかといえば、それは難しくなってくる場合が多い。他社
件数が増えたことは、現在利用中の他社にも遅かれ早かれ「バレる」し、それを見てアナタの利用
限度額を減額したり、場合によってはゼロに落とすこともままある。他社利用件数を増やすのは、
ある意味「リスキー」な行為でもあるのだ。

 

上記の”たとえ話”は、あくまでも『全情連』に加盟する消費者金融内でのカラクリだった。では、同じ
他社利用でも今度は『全情連』以外の借用情報機関に加盟する、銀行系消費者金融やクレジ
ットカード会社の利用を前提にそれを考察してみよう。いま『全情連』加盟の消費者金融での
キャッシング状況は、『テラネット』を通して「ほぼ筒抜け」状態だ。すなわちアナタの債務情報は、
大なり小なり「全社」で共有されているといっていい。これが「テラネットの真の効用」で、入会規約
上『全情連』に加盟できない各社が「こぞって入会する理由」はすべてここに集約される。『全情連』
加盟の消費者金融において他社利用の激しい「タジュー者」を受け付けないための”唯一の情報
ソース”だからだ。しかし、だ。結局ここでも「借入中」の価格しか対象とされず、「完済分」については
”終わったもの”としてその事実すら開示されない。両信用情報機関の交流定義として「残高あり
口座(すなわち現在借入中)の件数のみ」しか開示されないことになっているからだ。つまり、「何社」
「借入日」「返済日」等々の情報は交流されるが、その「借入金額だけ」は開示されないしくみと
なっている。この業界では、情報上「生きた件数(借入中)」を絶対視する一方、「死んだ件数
(完済分)」は完全無視に近い捉え方をする。そして、そのカラクリを覚えたがゆえ”一筋の光”を
求め、結果「タジュー」に身を落としてしまう利用者も後を絶たないのである。