新規申込時、イヤでも白状しなければならないのが自分のことや家族構

記入方法の基礎知識

新規申込時、イヤでも白状しなければならないのが自分のことや家族構成、住居環境のことはいうに及
ばず、仕事のことや勤務先、そしてクレジットカードや消費者金融など他の会社でどれだけ利用している
かということだ。「ほぼプライバシーをさらけ出す行為」といってもいいだろう。まず、最初に理解しておきたい
ことは、各社申込書の記入項目には「一切ムダはない」ということだ。すべてが血となり肉となり、アナタ
の審査に影響を及ぼす。申込書に記入する項目は各社まちまちだが、聴取される項目はどこも似たり
寄ったりだ。業界では、これらひとつひとつの項目を「属性」と呼んでいる。そして、その属性にも優劣は
付けられている。「氏名」ではその人がどういう人なのかはとんど判断は付かないが、「生年月日」であ
れば多少なりとも見当をつけることができる。25歳だったら大学を卒業後就職して3年あまり…、という
ようにだ。このように見ていくと、審査上「生年月日」は「氏名」よりも重視される属性と考えることが
できる。各社、その優劣の捉え方は千差万別で、自社与信システムの根幹にも関わってくる部分な
ので非公表だが、つぎに挙げる属性はほとんどの会社が”優の属性”として取り扱っているものと
考えられる。

 

【とくに重視される属性】
基本的に「その人の素性」が浮き彫りになるような属性や、確実な裏付けが可能なものについては重視
される。また金銭貸借である以上、その収入レベルが明確に判明する属性も当然重視される。本人
確認書頬で記した「保険証種別」が端的な例だ。

 

●年齢
大手各社はその中心的利用対象者を「20〜30歳代」と置いている。そして、そのなかで「未婚(独身者)」
に比重を置いていることも特徴として挙げられよう。実社会における社会的信用度は「既婚者」に分がある
のは否めないが、それを利用顧客レベルで捉えると「独身者」のはうに分が生まれる。これは「可処分所得
の大小」、すなわち「自由に使えるお金の多い少ない」を前提に捉えているからだ。一般的に独身者であれ
ば多いと考えられ、既婚者であれば少ないと考えられる。たとえば、同じ年齢の申込者でも「既婚者&
子持ち」というパターンは、マイナス要素が大きくなってしまう。「子育て」という”付録”にもお金がかかる
からだ。さらに、年齢が上がれば上がるほど、それに比例して審査は「狭き門」となる。これも先述した
「可処分所得」に通ずる面も少なからずだが、それよりも”ストックのなさ”を問題視するからだ。ストック
とは「貯金」のことだが、業者の素直な考え方としては「アナタ、いい年して蓄えないの?」と見てしまう。
申込者からすれば「だから、借りるんだよ!」とこれまたごもっともな意見を訴えたくなるが、業者はアナタ
の”心情”で融資しているわけではない。とくに40歳代以降になれば「住宅ローンを抱えている」申込者
も多いので、業者としては契約もしくは与信額設定に慎重を期する年齢層でもある。

 

●(アナタの)電話番号
携帯電話が生活必需品になってその契約者を増やしている現在、それとは相反するように固定電話
(権利)を持たない人が増えてきた。とくに、都心に住む若年層の単身者はその傾向が顕著だ。
「自宅固定電話のみ」「携帯電話のみ」そして「両方」。基本的にはどのパターンでも申込OKだが、
当然「両方」が一番有利であることはいうまでもない。つぎに「自宅固定電話のみ」が続き、「携帯電話
のみ」はもっとも不利とされている。これは単純に「会社から、確実にアナタヘ連絡を付けることができるか
否か」に関わってくる部分でもあるため、いわば「信用度の高い連絡ソース」の優先順位と捉えることが
できる。何より「自宅電話番号」は「現住所」と直につながっており、それが「信用」にもつながっている。
また、そう頻繁に電話番号を変更することも許されていないので、確実性という意味においても価値がある。
一方、「携帯電話」は契約&解約がたやすいので信用度は限りなく低い。それこそ「連絡先」というもっとも
なレベルでしか捉えられていない。

 

●職種(職業)
職業に貴賤はない。また、それで差別される世の中もナンセンスといえる。しかし消費者金融はもちろん、
消費者信用産業に含まれる業者からすれば「払えるか、払えないか」にモロに直結する属性なので、
その”理想”がまるっきり当てはまるかといえば答えは限りなく「ノー」に近い。以前、ある大手消費者金融
が「労働形態でご融資を判断しません」とCMコピーで堂々と謳ったことがあった。企業側の意図は
「世の中の風聞を打ち消すつもり」で掲げたコピーだったと思われるが、これはいみじくも業界全体の本音
部分を吐露しているにほかならない。でなけりゃ、わざわざ謳わない。普遍的にいえば「離職率の低い
職業」は有利とされる。堅実であり、また安定的な職種といえば合点が付けやすいはずで、公務員が
端的な例として挙げられよう。つぎは世の多くのサラリーマン諸氏で、基本的に「会社勤め」の人は安定
していると見なされる。逆に、不利な職種としては「離職率の高い職業」「不安定な職業」となる。日銭
商売的な職種などがその代表であろう。また職種に関係なく自営業者も分が悪い。あとは「逃げやすい
環境下」にある職種だ。さて、「労働形態で〜」のコピーの一件には続きがある。じつは、これ”解禁”の
キーワードだったのかも? という説が流布されているのだ。大昔はさておき、消費者金融が事業として
軌道に乗りだしてから、大手各社ともに不安定な職業に就く新規申込者を意識的に排除していた
時代があった。それをもう一度呼び戻すための”合図”だったという狂言説だ。あながち的ハズレでは
ないと思えるが…。

 

●居住年数
ここではとくに「年数」が注視される。いくら豪邸に住んでいようが、それ単独ではバリューが弱い(?)。
何事も年数を積み重ねることによって信用が生じてくるものである。たとえ、すきま風が吹きすさぶ
オンボロアパートの住居環境でも、そこに10年間住み続ければリッパな「信用」が芽生える。
「継続は力なり」だ。ただ、これは「信用」を計るバロメーター以外にその人の居場所を突き止めやすい
というポイントも挙げられる。あっちにフラフラこっちにフラフラしないで、そこに「動かずにいてくれる」ことが
消費者金融にとってはありがたいのである。

 

【重視されない属性】
「自己申告が可能で、かつ裏取り不可能な属性」は、まったく重要視されないと考えていい。いってしま
えば、統計上聴取しているにすぎないレベルのものだ。

 

●年収(月収)
「返済能力」が絶対条件である以上、一見、重視されるべき属性であるように思われるかもしれない。
たしかに勤務先に在籍確認を取ったりはするが、そこでアナタの給料明細までは言及しない。つまり、
ここでは自己申告によって記入された年収が「回答」になってしまう。収入証明書が必要な融資額
による契約であればべつだが、通常契約時はそれの提出は求められていない。となると、業者としては
調べる手だてがないし、またいちいち調べても意味がない。そりゃー、だれもが知っている大手企業に
勤務しているような申込者であれば、その在籍年数などからおおよその年収は推測できる。また、民間
信用調査会社に登録されている企業であれば、年収モデル像の目安を付けることも容易なことだ。
しかし、日本の、いや誤解を恐れずにいうと消費者金融に申込にくる人の勤務先は従業員数十人
レベルのところが圧倒的に多い。その会社の社員のお手当までを裏付けようと考えるのは、実際問題
不可能でまた何のメリットもない。よって「記入された年収」を、そのまま受け入れているだけにすぎ
ないのだ。ただ、それをいいことに年収の2倍、3倍の「水増し記入」だけはやめておこう。「ウソつき」と
判断されるかもしれない…。

 

【最後の一押しが効く属性】
使用日的
アンケート項目として聴取されるのが、この「使用目的」と「当社を知った媒体(または理由)」である。
使用目的とは「借りたお金、何に使うの?」ということだ。やれ電話番号はやれ勤務先はとさんざん聴取
されておきながら、さらにダメ押しで「何に使うの?」と聞かれるのも大きなお世話この上ないことだ。
これらは大抵申込書の最後の部分に位置し、選択方式で○を付けてもらうようなパターンを取っている
場合が多い。一見、単なる新規契約者のマーケティング収集の体をなしており、審査とは無関係の
ように思えてしまう。しかし、そこには「最後の一押し」に効くかもしれないスパイスが込められている。
自分の情報や他社の利用状況については神経を尖らせて記入するが、こと使用目的や当社を知った
理由などの部分では、人間つい気が績んでしまうものだ。たとえその本音が「ギャンブル資金」であっ
たり「他社の借入返済」であっても、それに○を付けるのはちょっと体裁が悪い。相手にも、いい印象
を与えないと(勝手に)考えてしまう。そこでテキトーに「レジャー資金」や「車の購入」などに○を付けて
しまえばことなきを得るが、つい真面目に「生活費」に○を付けてしまうと、相手は一瞬”引く”。しかも、
選択肢の一番前に「生活費」を掲げている場合が多いので、つい○を付けやすいところもミソだ。
「生活費」というのは、実際の生活においてまさしく「必要最低限のお金」に位置する部分と考える
ことができる。いうなれば「コメ」「ミソ」のレベルだ。借りたお金をその最低限の部分で使うということは、

必ずしも「返済レベルが高くない」と解釈されかねない。コンピュータ与信が大前提であっても、結局、
最後は人間(担当者)の考えで「この人は限度額×万円だな」と決定が下される。そこで、下手に
「生活費」なんてものに○を付けてしまった事実を見せると、相手に「ちょっとした引っかかり」を感じ
させてしまうことになりかねない。ひいては、それが限度額の下方修正に作用してくる可能性も
生じるわけだ。